第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
ーー その頃のティリ ーー
待て待て、ボクは海列車で凄くイライラして席に横になってた。
まあそれでボクは寝ちゃったんだな、そこまではわかる。
じゃあ、じゃあこれは・・・
「この状況は一体なんなんだー!?!?」
ボクの周りにギッシリと海兵と役人がいて、外にもウジャウジャといる。
「ティリ少佐!目が覚めたのですね!」
近くにいた海兵がボクの名前を呼ぶ。
「おい、この騒動は一体なんだ!」
「麦わらの一味がここに乗り込んで来て、司法の塔に到達しました!そして焦っていたCP9の長官が、その、バスターコールを・・・。」
「はぁあああ!?」
バスターコールだって?ふざけるな!これだけの人たちがまだ島にいるってのにバスターコールをかけたのか。
ああ、もうこれはめんどくさいとか言ってる場合じゃない。
目を覚ませ、ボク!!
とにかくここから脱出しなければ!
「お前ら、邪魔だ!」
列車内は人が多くて身動きが取りづらいので、周りの奴らを蹴り飛ばしてスペースを作り窓を割って外へ出る。
それから、ポケットに入れていた子電伝虫を取り出す。
「おい、テメェ!どうせ暇してんだろ、速攻で迎えに来い!」
【先輩、後輩使いが荒すぎッス。てか、イライラすると人変わりすぎッス】
ボクは基本的にはめんどくさがりでボーッとしているが、イライラしたり目が冴えるとどうしても荒々しくなってしまう。
これはボクの短所でもある。
「テメェ、電伝虫だからって言いたい放題だな!いいから黙って来い!」
【既に向かってるので大人しく待っててください、ティリ先輩。もうすぐ、軍艦3隻が海兵と役人を回収しに正門に到着しますので】
「そうか、ボクは正門の前で寝てるから迎えに来いよな。」
ボクはそう後輩に伝えてから、子電伝虫をブチッと切り正門前の広場のベンチに横になった。