第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
「俺はニョキニョキの実の能力者!自在に木を生やすことが出来るんだ!」
悪魔の実の能力者・・・だけれど、動物系や肉弾戦のタイプじゃないだけ良い。
「ハハハ、これでお終いだ!!」
レビンは床に手を付け、木をボコボコと生やして私に向かってそれを勢いよく伸ばしてくる。
『アンチ・サイ』
私がそれを左手で触ると、木はみるみるうちに枯れて塵となった。
その光景にレビンは目を丸くする。
「なんだ、それは。」
『教えない。』
私の左手は破壊の"アンチ・サイ"で、通常悪魔の実の能力を無効化することが出来る。
ただ、それには様々な条件があるため無敵のシロモノではないのだが。
「ハッハッハ!面白いではないか!!剃!」
今度は目の前にレビンが現れる。
「指銃"木枝(もくし)"」
指が私の左肩を刺し、更にそこから枝が私の身体を突き破る。
『ああああッ!!』
レビンがガッとそれを抜くと、肩から血が吹き出てくる。
痛い、痛い、痛すぎる。
左肩が上がらない。
『痛いじゃないのよ!!』
私はありったけの"追跡弾"を撃ち、それからマシンガンへと持ち替える。
『"マシンガン:小型弾(マイクロ・ショット)"』
「無駄だぞ!」
マシンガンと追跡弾数発が再び木に阻まれる。
私はニヤリと笑った。
ボカン!と爆発音がして木が壊れた。
残りの追跡弾がレビンの身体にドスドス!と当たり、そして貫く。
「ぐ、ううっ!」
レビンは腹から血を流し、一瞬苦しむも嵐脚を使い反撃してくる。
私は間一髪で廊下の曲がり角を利用し回避するも、すぐに追ってきた。
残りはショットガンの弾と材料がアサルトライフル、マシンガンのみ・・・遂に底をついてきた。
「剃!」
再びレビンが近くに来る。
『"強化散弾(ストレンス・ショット)"!』
「指銃"木枝"!」
ショットガンで数発撃ち込むも、回避されて指銃で攻撃してくるがしゃがんで避けてバッと走り出す。
全てがなくなり、ここで創造で武器や弾を作り続けても寿命が減っていくだけだ。どれだけ使うかわからない。
寿命を代償として戦うには、あまりにも無謀すぎる。
何か、材料が多そうなところ・・・倉庫室とかはないだろうか。
「何を逃げているんだい!ハハハ、鬼ごっこかな!?」
鬼ごっこでも何でもいい、とにかく一旦逃げる!!