第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
レビンの言っていることがイマイチ理解出来ない。
どうして私と貴方が交際をするの?出会ったばかりで。
そして、何故それが条件なの?
「今、俺には銀髪の彼女はいないんだ!オレンジ色の髪の女も大層美人だったが、生憎既に17番目の彼女がオレンジ色の髪なのだ・・・無念だ。だが幸運なことにキミとは出会えた!さぁ、俺の32番目の彼女にしてやろうではないか!」
『気持ち悪い、断るわ。』
レビンの言葉にズバッと拒否をすると、レビンは「なっ!?」と、とても驚いた顔をした。
「ふむ、そうか・・・実に残念だ。では仕方ない、剃(そる)!」
消えた!?
レビンが一瞬でいなくなり、そして背後で気配を感じる。
「遅いぞ!」
私が避けようとした時には既にレビンの蹴りが入っており、飛ばされゴロゴロと転がる。
「それでは、無理矢理にでも俺のものにするとしよう!嵐脚(らんきゃく)!」
レビンがブンッと蹴りを入れてくる、それを間一髪で避けると壁には鋭いもので斬ったような一線の亀裂が出来ていた。
これは、当たったら終わる。
二丁拳銃をダン!ダン!と撃ち込んでいくが、剃で回避されたり鉄塊で防御されてしまう。
『くそっ!』
そもそも、ここに来るまでに多くの銃弾を使ってしまっているから既に残りの数が少ない。
アサルトライフルに持ち替えて二丁拳銃を材料に弾を創造する。
「降参すれば攻撃をやめてやるぞ!」
『その必要はないわ!』
私は、ダン!ダダダン!と銃弾を撃ち込んだいく。
「嵐脚"爽風(そうふう)"!」
何重もの嵐脚が放たれる。
『ぐあっ!』
躱そうとするが、この狭い空間では回避することが出来ず腕にもろに食らってしまう。
腕からダラダラと血が流れる。
くっそ、まだまだ!
『"アサルトライフル:追跡弾(チェイス・ショット)"!』
私は、アサルトライフルを構えてレビンに照準を合わせて撃ち込む。
レビンはそれを避けたが、無駄だ!
弾は軌道をビュン!と変えてレビンに向かっていく。
ダダダン!
当たった!と思いきや、レビンの背後は木で守られていた。
「力は使わなくてもいいと思っていたが、中々やるなぁ!」
この強さに加えて悪魔の実の能力者とは・・・。
私は、絶望的な気持ちになった。