第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
「ルフィ!お前はとにかくハト男をブッ飛ばせ!」
サンジがそれをルフィに伝えるが、ルフィはそれを聞いているのだろうか。ゾロに止められているが、既にロビンの元へ走り出している。
「ルフィを除いて俺たちは7人、ここにいる6人いるらしい『CP9』からロビンちゃんの手錠の鍵を6本手に入れルフィを追う!!」
それが私たちのやるべきことだ。
「敗けは時間のロス、全員死んでも勝て!!」
「「「「「「『おう!!』」」」」」」
私たちは全員、敵の撃破と鍵を手に入れるために走り出した。
私は、みんなと別れ司法の塔の上層あたりを駆けずり回っていた。
出来ることなら戦いたくないな、と内心思っているのだけれど。
私は麦わらの一味のように好戦的な性格ではない、だから回避出来るものはなるべく回避して生きていきたい。
だが、鍵が必要でその鍵を奪わなければならないという回避不可能な状況ならば仕方がない。
そんなことを考えていると前方に男が立っているのが見えた。
私は歩みを止めて二丁拳銃を手に持つ。
「はははっ!お目当ての人が来たとは俺は運が良いようだ!」
男は、ハハハと笑っていながらも全く目が笑っていない。
目はパッチリと開かれているが口元だけが笑みを浮かべている。
その顔は整っていて、容姿だけ見るととても爽やかな男性に思える。
「いや、俺はずっと君と遭遇したいと思っていたんだ、キミの名前は何て言うんだい!?」
『人の名前を聞くなら、まず名乗ったらどう?』
私が質問に質問を返すと、うーんと考える素振りを見せて、またハハハッと笑った。
「うむ、その通りだね!俺はCP9のレビンというものだ、よろしくな!!それで、キミは!?」
『あんたに教える名前なんて無い!』
私は二丁拳銃を向けて撃ち、先制攻撃を仕掛ける。
「よっ、はっ、とう!」
レビンはそれを華麗に避けて、何事も無かったかのように立ったまま鍵を出した。
「この鍵、キミにあげてもいいぞ!」
『は?』
レビンは、ハハハッと笑いながらそう言った。
なんだ急に、何かの罠か?
「ただし条件がある!!」
『条件?』
「麦わらの一味を脱し、俺と生涯交際すると約束するのならば鍵を渡してやろう!」
・・・は??