第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
サンジは天井を突き破り軽々と登るが、私はそんなことが出来ない。瓦礫を乗り越え、やっと登り終える。
私たちが1番かと思いきや、既にゾロとナミとチョッパーがいた。
そして、そげキングが空を飛んでドカァーン!と着陸し、全員が集合した。
え、大丈夫?この人生きてるの??
「死ぬとか何とか・・・何言っても構わねェからよ!!そういう事はお前・・・俺たちの側で言え!」
私たちはルフィの横に立ち、ロビンに帰って来い!と言葉をかける。
「あとは俺たちに任せろ!!」
・・・こんなカッコいいシーンだけれど、私ここに居ていいの?
場違いじゃない??
周りから麦わらの一味だと思われてここまで来たけれど、実際はただの友人で一味の仲間でも何でもない。
それなのに仲間だというように私はここにいる。
どうして誰もそれを否定しないの?
「そんな簡単なことじゃ済まないわ!やめなさいっ!」
ロビンの叫びで私はハッとした。
今はそんなことを考えている場合じゃない。
目の前でロビンが苦しんでいるのだ。
乗りかかった舟じゃないけれど、最後まで彼らと戦う義務がある。
「地図の上から人間が確認できる?あなた達が世界をそんな目で見てるから、あんな非道なことが出来るのよ!」
ロビンの叫びで、バスターコールというとものがどれだけ酷いものなのかがわかる。
しかし、それがどれだけ辛いものなのかはきっと私の想像以上で、それは経験してしまったロビンにしかわからないのだろう。
「バスターコール・・・その攻撃が、やっと出会えた気を許せる仲間達に向けられた。私があなた達と一緒にいたいと望めば望む程、私の運命があなた達に牙をむく!」
だから、ロビンは麦わらの一味から去ったというのか。
「いつか重荷に思う!いつか私を裏切って捨てるに決まってる!それが一番恐いの!!・・・だから助けに来て欲しくもなかった!!いつか落とす命なら、私は今ここで死にたい!!」
そう、人は誰しも裏切るのだ。
だから仲間なんて要らない、1人で生きていく。
そう決めても、彼らの暖かさに居心地の良さを感じてしまう。
よく分かる、私も感じたから。
そして何よりもツライことは、自分が大切だと思った人から裏切られることなのだから。
そうなる前に自分から離れたいと感じるのは、何かおかしいことなの??