第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
『ゾロ!どこ行くのー!?』
階段に差し掛かる手前、ゾロが階段とは全くの別方向に進んでいるのを見つけてしまう。
「あー!目を離した隙にゾロが!待てゾロ、そっちじゃねぇぞ!」
「階段って言ったのに、どう間違ったらそっち行くのよ!」
「「ファンタジスタか!?」」
私の声で気がついたのか、チョッパーとナミもゾロに声をかける。
そしてようやく気がついたようで、ゾロは私たちと同じ方向に走って来た。
「うるせぇ!お前の説明が悪いんだろ!」
「私が悪いわけないでしょ!?」
「ゾロ、おれ今度薬作ってみるよ!ダメに効く薬。」
「ダメっておい!」
大きくなってもチョッパーは可愛いし、そしてみんなのやりとりが面白い。
『ほらゾロ!階段はこっちだよ!』
また違うところへ行かないように私が手を振りながら場所を知らせてあげる。
「わかるわ!テメェ、なめてんのか!」
いやぁ、階段って言ったのに扉に向かってくような人じゃん。
全然わかってなかったじゃん。
善意でやったのに、この怒鳴られは不当すぎない??
「この裁判長をシカトすなぁー!!」
『うわぁ!』
裁判長がこちらに斬りかかって来た。
私はバッと避けて先に進んでいく。
だって、頭3つあるとかめちゃくちゃ気持ち悪い。
だが、その相手をフランキー一家が請け負ってくれたようで、ゾロもナミもチョッパーも私の後ろに続いていた。
しかし、上層にも数多くの海兵や役人、衛兵がいる。
『簡単には進ませてくれないってワケね。』
マシンガンをズガガガガ!と撃ち込んで前へと進むが後ろからも敵が来る。
あれ、後ろにいたゾロとナミとチョッパーは、どこに行った?
目の前にサンジはいるけれど。
『サンジ!キリがないから上に攻撃して登ろう!』
「流石、クレアちゃん!そんな賢いところも惚れ惚れするぜ〜!」
『良いから早くッ!』
すぐ、そういうことばっかり言うんだから。
私はマシンガンをショットガンに持ち変える。
グレネードランチャーでもあればもっと楽に壊せるけれど、生憎それを手に入れたことがないのだ。
ただ、ショットガンといえど弾は特殊だけれど。
「猛進っ!"猪鍋シュート"!!」
『"強化散弾(ストレンス・ショット)"!」
天井が破壊され、光が見えた。