第3章 友情のために (エニエス・ロビー編)
裁判所の前の広場に到着し、私たちは上を見上げる。
「この屋上となると、よじ登って行くわけにも行かねェな。」
裁判所の屋上はとても高く、ルフィのように手が伸びるとかではない限り一気に登れはしないだろう。
ゾロたちが見たCP9は一人らしい。
とにかく早くルフィに追いつかないと、ルフィがどれだけ強くたって一人でCP9全員を相手にするのは無理だろう。
「ゲロォ!」
飛んできた鉄球を、カエルが止めてくれる。
サンジが瞬時に逃げる敵1人を仕留めて来た。
『衛兵が後ろから来てるよ!』
進むには裁判所の大きな扉をどうにかしないと。
だけど、どうやって・・・と思い扉の方を見るとゾロが扉を切り崩していた。
「もたもたすんな、お前ら!先に行くぞ!!」
『ゾロ、ナイス!』
ゾロが先陣を切って進んで行く、そして私も付いて行こうとしたが後ろの衛兵による銃の攻撃が横をかすめた。
『あーもう、鬱陶しい!』
私はマシンガンを持ちズガガガガ!と撃ち込んでいく。
カエルやフランキー一家の数人、そしてサンジと衛兵たちをなぎ倒していくが、倒しても倒しても湧いてくる。
『キリがないっ!』
「うおおおおおっ!!」
衛兵たちに応戦していると、突如サンジが裁判所の方へ走り出す。
『え、ちょっと、サンジ!?』
「あんたも先に進め!ここは俺たちに任せろ!」
私が狼狽えていると、フランキー一家の人が私にそう言ってくれる。私は『わかった!』と返事をし、サンジの後を追った。
「待て待て待てェ!そこを退かんか、トナカイにバカ剣士!!」
サンジが早すぎて追いつかないが、そのように叫んでいるのが聞こえてくる。
「この危険な敵陣!ナミさんとクレアちゃんの進む道は、この俺が切り開くのだ!どけい!!!」
「うわ!危ねぇ、てめえ!やんのかコラ!!」
サンジがゾロとチョッパーに追いつき蹴りを入れ、目の前でケンカが巻き起こる。
「何でケンカ始めたんだ!?」
フランキー一家の人にまで突っ込みを入れられる始末。
はぁ、もう敵陣に乗り込んでるっていうのにどうしてこうなるの。
私は、前を走るみんなを追いながらも頭を抱えた。