第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
人が飛んできた方を見るとサンジが見えた。
じゃあ、あの吹っ飛んできたのは先ほどの敵か。
サンジが勝ったことと自分がまだ生きていることに、一先ず私は息をついた。
それから2両目を見ると4人いた、あれがナミたちの言っていたCP9か・・・。
そして上からもフランキーが敵と共に天井を破って降ってきた。
「お前な・・・一体どこから・・・。」
「アウ!おめェ、ラーメン野郎は片付いたのか?」
「丁度、今な。」
フランキーは話しながらも敵をCP9の方へ蹴飛ばした。
CP9はというと仲間うちで話をしていた。
フランキーにやられた男・・・彼らの話からネロという名前だとわかるが、傷だらけになりながらも起き上がった。
こちらに襲いかかってきそうだったが、鳩を肩に乗せた男---ルッチがネロに話しかけた為にそれは免れる。
「3秒やるから、さっさと逃げろ。」
それは、私にも頭の追いつかない出来事だった。
仲間が、仲間を傷つけたのだ。
ネロはルッチによる攻撃で外に飛ばされてしまった。
『な、何で・・・。』
私は唖然とするしかなかった。
「CP9・・・ボクには手に負えなそうだねぇ。」
ティリが、サンジの吹っ飛ばした敵の下から這い出てくる。
ルッチがティリをジッと見る。
「海軍本部少佐か・・・弱い奴に興味はない。」
ティリはムッとしてサンジの倒した敵をビシッと指差した。
「そもそも、こいつが飛んできてボクの邪魔をしたんだ!!なんだよ、せっかくガープの爺さんから離れてのんびり出来ると思ってたのにさぁ、もうボクここで寝てるから勝手にしてよ。」
ティリは不貞腐れたように言葉を吐き捨て、車両の1番奥の席に寝転がった。
「・・・子どもか。まあいい、カリファ。」
「はい。」
「後で長官に一報を『新入りは弱すぎて、使えませんでした』と。」
「了解。」
仲間を切り捨てただけではなく、そこまで言い捨ててしまうのか。
「---コイツらが正義の機関か・・・?」
「どっちが悪だかな・・・。」
サンジとフランキーの指摘はごもっともだと私も感じた。