第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
「それにしても、キミ・・・誰かに似てるなぁ。」
ティリは私を見ながら、うーん・・・と悩む。
「ま、誰でもいっか。」
ティリは、ざっとナイフを複数持ちそれを投げてくる。
私はそれを避けて、先ほど創造で作った二丁拳銃を持ち、それをパンパンと撃った。
しかしながら、ティリはそれを身軽に避けて再びナイフを投げてくる。
『くっ!』
私は車両内の椅子に触れ、それを材料に盾を作る。
「へぇ、何その能力、面白いね!」
ティリはそう言いながらも攻撃の手を緩めない。
私はマシンガンに持ち変えて、パラパラとナイフを撃ち落としていく。
それからアサルトライフルに持ち変えて、ティリにダン!ダン!と弾を打ち込んでいく。
「銃を変えても攻撃が単調すぎるよ。」
はっ!と気がつくと目の前にティリがいた。
ガッと蹴られて、私は壁に打ち付けられる。
『ぐあっ!』
加えて、ナイフが飛んでくる。
間一髪で横に飛び、床に転がるが真上にティリが飛んでいた。
「さぁ、終わりだよ。」
ナイフを持ったティリが上から近づいてくる。
『"創造:バーストアロー"!!』
「なっ!?」
私は瞬時に弓と爆弾矢を創造し、ティリに向けて撃つ。
倒したか・・・と思いきや、ティリはシュタッと地面に着地した。
「はぁ、危ない危ない。」
『その、姿は・・・。』
ティリの頭からは兎の耳が生え、手や足も毛むくじゃらに顔も兎のようになっていた。
「ボクは、ウサウサの実の能力者なのさ。一対一でボクをこの姿にしたことを褒めてあげるよ。」
そう言ったティリは、瞬時に消えてどこへ行ったと探す間も無く私の背後にたち私に蹴りを入れる。
『ぎゃっ!』
先ほどの蹴りよりも数段威力がある。
私は床をゴロゴロと転がり壁に背中をドカッとぶつけた。
くっそ、やっぱり足手まといにしかなってないじゃない。
それに、私は動物(ゾオン)系とは相性が悪いんだ。
「ねぇ、その程度?じゃあ終わらせても良い?」
ティリが再び跳躍して私に向かってくる。
やばい・・・と思ったその瞬間、第4車両から吹っ飛んできた何かがティリを巻き込んで第2車両へ飛んで行った。