第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
『これだけ創造すれば十分かなぁ。』
元々使っていたマシンガンに加えて、アサルトライフルにショットガン、二丁拳銃にそれらの銃弾。更にはナイフまで用意する。
車両内の敵の武器やら落ちてたものを材料に作り上げた。
よしっと気合を入れて第4車両に行くとサンジが敵と交戦していた。
『サンジ!?』
「クレアちゃん!ここは俺に任せて先に行け!」
「行かせないよ〜!」
敵は私に向かってくるが、サンジは蹴りを入れてそれを止めた。
「てめェの相手は俺だろうが。」
『サンジ・・・ここは頼んだ!』
私は、サンジが止めている隙に第3車両のドアを開けて進んだ。
「・・・んん?」
入るや否や、目に見えたのは「正義」と書かれた白いコートを身につけた少年。まだ13,14歳程に見える。
このコートは海軍の少尉以上の「海軍将校」と呼ばれるものたちだけが身につけることが出来る。
つまり、少年と言えど強大な敵だということ。
少年は、ぷぅーっと口で風船ガムを膨らませてパンと弾けさせる。
「誰、キミ。見たところ海兵でも政府の役人でもCP(サイファーポール)でもないよね。」
少年は私にそう言ってから、くぁーっと欠伸をする。
「ボクさぁ、全然やる気出ないからさぁ、Tボーン大佐の目を盗んで第4車両でご飯食べててさぁ、みんな慌てて第7車両目指すからチャンスだと思ってここで寝てたんだよねぇ。まぁ、要はサボってたワケなんだけどさぁ。」
少年は再びぷぅーっと噛んでいるガムを膨らませて、パンっと弾ける瞬間に何かを投げてきた。
私はそれをさっと避けると、横をかすめて何かが後ろの壁に刺さる。それの正体はナイフだった。
「キミが誰かわかんないけど、敵なのはわかるよ。」
少年はジッとこちらを見据える。
『海軍といえど、こんな夜中に子どもが起きてていいの?』
「子ども・・・?」
少年はムッとする。
「ボクはこんな見た目だけど立派な22歳だ。」
それから身につけているマントを翻す。
「海軍本部少佐のティリだ、以後子ども扱いはしないで欲しいね。」