第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
私たちは作戦を遂行するため、再び列車の最後尾に来ていた。
『みんな準備は良い?開けるよ。』
私が3人に問いかけると、全員が静かにコクリと頷いた。
それを見て私は「3,2,1・・・」と合図してガチャリと扉を開ける。
「「「『こんばんは』」」」
車両内の海兵や役人にわざとらしく挨拶してから、素早くバタン!と扉を閉めた。
「第7車両にいたぞー!追い込んで捕えろー!!!」
そげキングが素早く扉にコン!カン!コン!と木の板を打ち付ける。
「なってねェな、ハンマー使いが。」
「うるせぇ!」
雑な打ち方が目に余ったのかフランキーが指摘し、そげキングは必死に打ちながらも言葉を返した。
「急いで閉じろ!」
サンジがそう言った直後に、車両内からドゥン!!と撃ってきた。
『撃ってきた!!早く早く!!!』
私は3人よりも先に列車の上に上っておく。
「よし!出来た!!!」
そげキングのその声と共に、私たちは屋根伝いに前方車両へと走っていく。
そして5両目あたりで後方列車を切り離した。
「ちくしょぉー!!あいつらだー!!!」
切り離した車両から、海兵たちが顔をのぞかせて私たちの方へ叫ぶ。
「そんじゃ、みなさん!海王類にお気をつけて、良い旅を!!」
「達者でなー!」
『ばいばーい!!』
サンジとそげキングと私が手を振ってやると「てめーら、覚えてろー!!」と海兵たちの怒鳴り声が聞こえてきた。
「2車両分、これでざっと50人はザコが減ったろ。」
「しかし、サンジ君。同じ線路上を麦わらのルフィ達がとおってくるんじゃないかね?」
「まぁ、何とかするだろ。」
あぁ、そこは投げやりなのね。
ドア越しに、敵がこちらに向かってくる音が聞こえた。
「あ、外出ですか。」
そうやって、サンジがドアを開けてやると、勢いをつけた役人は「ええ〜っ!!?」と言いながら、そのままの勢いで海に落ちていった。
「ようし、やるか残り5車両。」
サンジの声かけで私たちは車両内へ入っていく。
私も、ふーっと深呼吸をして気合を入れ直した。