第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
「ぎゃーーーうあうアウアウ!!ウオーウアウアウアウ!!!いい話じゃねェかァ〜〜〜っ!!!」
話を聞いたフランキーは大泣きをする。
「何でお前が泣いてんだ。」
「バカ!!泣いてねェよバカ!!!」
サンジの指摘に対しても号泣しながら否定をする。
何だこれは、コントか何か??
「チキショー、何てこったァ!ニコ・ロビンってのは世間に言わせりゃ冷酷非道の"悪魔の女"のハズ・・・それがどうだその"ホロリ仲間慕情"・・・!!」
フランキーはジタバタしていて、相変わらずウソップは暗い顔をしている。
私はフランキーを起こすべきか、ウソップを慰めるか、どうすべきかわからずオロオロとしてしまう。
「ロビンちゃんは目と鼻の先にいる。とにかく俺は救出にいくぞ!」
サンジは決意を固め、1人でも行くと言わんばかりに突き進み出す。
『待って!私も一緒に行くよ!!』
私はサンジの後を追おうと歩き出すと、後ろでババッと立ち上がる音が聞こえた。
「よし!この"フランキー一家"棟梁フランキー!!手ェ貸すぜマユゲのお兄ちゃん!!ワケあって実はおれもニコ・ロビンが政府に捕まっちゃあ困る立場にあんのよ!!」
フランキーの声に私とサンジは歩みを止める。
フランキーが仲間になってくれるのはとても心強い。
1人だって仲間は多いに決まってる。
「何よりそんな人情話聞かされちゃあ・・・おい!長っ鼻!!行くぞ!!!」
泣いたり声を荒げたり忙しい人だ。
ウソップも立ち上がり、こちらに来るかと思いきや背を向けたままでいた。
「おれは・・・いいよ。」
「『!?』」
どうして??
ウソップこそ協力してくれると思っていたために、その衝撃は大きい。
「もう・・・おれには関係ねェじゃねェか。いよいよ"世界政府"そのものが敵になるんだったら、おれは関わりたくねェし・・・ルフィ達とも合流するんだろ?あれだけの啖呵きって醜態さらして、どの顔さげてお前らと一緒にいられるってんだ!!!」
やはり、ルフィとのことが大きいのか。
そしてこれはつまり・・・男のプライドとかいうものだろうか?
「ロビンにゃ悪ィが・・・おれにはもう助けに行く義理もねェ!!おれは一味をやめたんだ!!じゃあな。」
ウソップはそう言って、スタスタと歩いて行ってしまった。