第10章 海中の愛言葉(魚人島編)
【このままじゃあ、魚人島は"人間を恨む心"で我が身を滅ぼす!麦わら…頼む!過去などいらない!ゼロにしてくれ!この島をタイヨウから遠ざける…亡霊を消してくれ!お前の手で、魚人島をゼロに!】
聞こえる悲痛な声。
助けを求められて、ルフィが拒絶をするはずがない。
そう思いながらも、私は乗組員として船長の声を待つ。
【兄ほし、おれの好きにしていいなら安心してろ!広場に降りた時からおれたちはジンベエと一緒に、魚人島は誰にも傷つけさせねェって決めてんだ!全部任せろ、兄ほし…友達じゃねェか!】
そう言うと思った。
私がルフィの言葉を聞いてニコリと笑みを浮かべたところで「よそ見なんかしてる場合トゲか!」という声と共にトゲマルの攻撃が飛んでくる。
私はそれを軽快避けた。
『ま、そういうわけだから。船長に広場を任されてるわけだし、手加減はナシね。』
「な、な、な、生意気だトゲー!!!」
トゲマルはぷくりと頬を膨らませ、それからプププッ!と何かをこちらへ飛ばしてきた。
それに当たるとマズイ、と経験から来る勘が告げている。
私がそれをザッと避けると、飛んできたものが当たった所がジュワリと溶け出す。
…毒か。
『時間かけてられないし一気に行くかな。』
私は持っている銃を創造の力でアサルトライフルに変える。
毒の攻撃とトゲの攻撃を乱発してくる中で、どうにか隙を探し出して、トゲマルに焦点を合わせた。
『"アサルトライフル:ウォーター弾(ショット)"!』
撃った球がピシャリ!と命中した。
「ぐ〜!こんな子供騙し通用しないトゲ!」
そうだ、トゲマルに撃ち込んだのはただの水の入った弾だ。
だけど私の攻撃はそれで終わりじゃない。
今度はアサルトライフルをショットガンに変えて、意表を突かれたトゲマルの近くへと駆けて行き、近くまで来たところでショットガンを構えた。
『"ショットガン:氷弾(アイスショット)"!』
弾をモロに受けたトゲマルは、ウォーター弾によってさらに効果が高められた氷弾によってピキリと凍り付けにされた。
完全なる私の勝利だ。