第10章 海中の愛言葉(魚人島編)
大きな舟、ノアはしらほしに向かって動く。
それによって島から少しずつ舟が逸れていた。
だけど、それって解決はしてないじゃない。
そしてさらに問題が発生した。
ホーディがノアの船底に移動したのだ。
「サンジまて、おれが飛ぶ!お前ら、この広場を頼む!」
しらほし救出に向かうサンジをルフィが制止した。
ルフィが救出、そしてホーディを倒しに向かうようだ。
いや、それにしても…なんでサンジ飛んでるの?
人間やめたの?
まあいい、ルフィに頼まれたなら仕方ない。
『ルフィが戻る前に敵は殲滅しないとね。』
「へぇ、かなりやる気だな。」
私の背後からニヤリと笑ってゾロが声をかけてくる。
頭に黒い布を巻き、上半身が裸になっていた。いつもと違う姿に少し意表をつかれる。それにしても、前よりかなり筋肉質になった気がする。
「なんだよ、ジロジロ見て。」
『み、見てないわよ!それに、2年間の鍛錬の成果をやっと発揮出来る。みんなと戦える…やる気が出ないわけないじゃない?』
「まぁ、それもそうだな。」
ゾロはそういうと何かに気がついてダッと駆け出していった。
なるほど、彼が斬りたい人物が見つかったらしい。
呆けてる暇なく攻撃が飛んできた。
私はマシンガンでズガガガガ!と全て撃ち落とす。
「全部撃ち落とすとは、やるトゲね。」
『…何その個性的な語尾。』
「うるさいトゲ!これはオラ、トゲマルのアイデンティティだトゲ!」
何だかまた個性的な敵が現れたようね。
髪の毛がピンと立っていてプクリと丸いフォルムをした魚人が現れた。周りの彼への反応からどうやら幹部なのだと理解できる。
なるほど…少しは楽しめそうだ、と私は小さく笑みを浮かべた。