第10章 海中の愛言葉(魚人島編)
よし、始めるか…と銃に手をかけたところで、ルフィが1人スタスタと歩いているのが見えた。
それからグン!と圧力の様なものを感じる。
気がつくと敵の約半数…つまり5万人程がパタリと地に倒れていた。
「これは…覇気!?」
ロビンの言葉でこれが覇気なのだと気づく。
おそらく、覇王色の覇気…ごく僅かな人間しか持ち合わせていない。
2年間で恐ろしく強くなったんだ、ルフィ。
「ホーディっつったな、お前はおれがぶっ飛ばさなきゃなぁ。お前がどんなとこでどんな"王"になろうと勝手だけどな、"海賊"の王者は一人で充分だ!」
ルフィの戦意は完全で「何万人でもかかって来い!」と残った敵を蹴散らして行く。
『私もルフィに負けてらんないね!』
私は両手にマシンガンを持って目の前の敵に対峙する。
「ルフィ、5万はねェだろ、減らしすぎだ。」
「そっか、わりい。」
ゾロの言葉にルフィはニシシと笑いながら軽く謝罪をする。
「おれが3万行くぞ、おいマリモ!」
「うるせェ、Mr.鼻血。」
「あ"ぁ!?」
ゾロとサンジはこんな状況でも相変わらずだなぁ、と私はくすくす笑ってしまう。
「こんな広場の真ん中で…てがい人魚姫を守れるもんなら守ってみろォ!"撃水(うちみず)"!」
ホーディの攻撃がしらほしへと飛んでいく!
危ない!と私たちが動く前にホーディの攻撃が相殺された。
ジンベエだ。
彼の攻撃がホーディの攻撃を弾き返したのだ。
ジンベエは元王下七武海、そして彼の懸賞金は4億。
強さのレベルが違うなんて当たり前の話だ。
「ゴチャゴチャ言うとらんでかかってこい!姫の命を取れる時は、わしらを全員倒した時じゃ!」
そうだ、私たちが絶対にしらほしに傷一つ与えない。