第10章 海中の愛言葉(魚人島編)
「そこまでよ。」
ルフィとジンベエ、2人の激しい衝突の間に突如ロビンが現れる。
2人の攻撃の勢いは急に止められない、ロビンが攻撃を受けてしまう!
「ロビンちゃんが危ね〜ッ!」
サンジがロビンを守るために飛び込んでいく。
というか、完全にロビンに抱きつくつもりだ。
顔から下心が溢れている。
しかし、ロビンは消え去り3人がダメージを負うという結果に終わった。
あぁ、ロビンが傷つかなくてよかった!
ロビン自身は森の中からこちらへ歩いてきた。
「フフ…事情はわからないけど味方なんでしょ?ケンカはダメよ。」
そう!ロビンの言うとおり!ケンカは良くない!
私がロビンにギュッと抱きつくと、ロビンは柔らかい表情で私の頭を撫でた。
「考えてみろ、ルフィ!お前たちがそのまま魚人島で暴れたらどうなるか!」
魚人族には"人間は凶暴な生き物""人間は魚人を蔑み嫌っている"という卑屈な考えが重ねた歴史によって植え付けられていて、アーロンのことも魚人だから人間に狩られたのだと考える者もいるのだとジンベエは語る。
「そこへ、重ねてアーロンを討ち取ったお前さんらが再びホーディとぶつかり合えばどうなる!?結果…この危機から魚人島を救えるとしても、人間に楯突くホーディをまた打ちのめそうとするお前らの姿は、魚人島のみんなに変わることのない歴史を連想させる!」
ジンベエの言うことはよくわかる。
だけれど、それで私たちが黙って見ているだけなんてそんなこと出来るわけがない。
「とはいうが、ジンベエよォ。」
横たわりながらタバコを吸うサンジが口を開く。
「捕まった仲間を助けるのは当然のこと。このまま放っときゃ、魚人島もホーディの支配下に落ちる。この島にゃ俺のダチが何人もいるんだ。」
ジンベエはサンジの言葉にジッと耳を傾けていた。