第10章 海中の愛言葉(魚人島編)
ハチもしらほしたちを止めている。
話の中でしらほしには海王類と話す力があるのだと理解する。
何だそれ、めちゃくちゃ強い力じゃないか。
だからこそ、しらほしは行くべきではないのだと止められている。
ホーディは絶対にしらほしを消そうとする。
「サメ!じゃ、おれを竜宮城まで!サンジ、"よわむし"のこと頼むぞ!」
「待て、ルフィくん!お前さんらがホーディと戦ってはいかん!」
意気揚々と戦いに行こうとするルフィをジンベエが止める。
その理由は、私たちが"人間"だから…。
「また魚人の残党が"人間"を恨む…ここはわしに任せてくれ!」
ジンベエの言い分はわかる。
だけれど、私たちの船長はそれで止まるような男ではない。
「ジンベエ!こっちは仲間を取られてんだ!ホーディってのを放っておけば、おれの友達もみんな困る。おれは行く、止めてェんなら…止めてみろ!」
「共に闘った仲だと油断したわい…そういやお前さん、あの男の弟だった。止まる気がないんなら…仕方ないのう!」
今にも戦いが始まってしまう、そんな雰囲気が充満していた。
「ルフィ、ジンベエ!ちょっと待ってよ、何言ってんのあんたたち!」
ナミが止めに入るように声をかけるが、それは虚しくも2人に響いてはいなかった。
「おれは竜宮城に行って仲間助けて、ホーディってのをぶっ飛ばすんだ!」
「それを待てと言うとるんじゃ!」
あぁ、このままじゃ埒が明かない。
3人の救出より、まず2人の問題を解決しないと…。
この2人がやり合って2人とも重傷を負ったらそれこそホーディを倒すどころじゃなくなる。
しかし、私の想いとは他所にメガロに乗ろうとしたルフィにジンベエが攻撃を放ってしまった。
ルフィはゴム人間だから打撃が効かない。
それだというのにジンベエの攻撃はルフィにダメージを与えた。
さすがは元王下七武海、というところか。