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【ONE PIECE】今日も剣士に愛される

第10章 海中の愛言葉(魚人島編)



しらほしが彼女の母の墓の前で祈りを捧げている間、私は翠藻探しに夢中になっていた。

図鑑でちらりとしか見ていないが、何となく姿形は覚えている。

もう少し離れた場所にあるのかと、もっと森のようになっている方へと入っていく。
何ならこの光景を絵におさめたいところだが、まあ今はその衝動を抑えるべき時だ。

『さあ〜て、どこかなぁ。』

私にとっては宝探しのような気分だ。
もっとも、2年前のスリラーバークのような事態に陥ることだけはごめんだが。

見渡してみるが植物の中に翠藻らしきものは見当たらない。
まさか、海の森に自生するものも滅んでしまったのか。

少しの絶望を抱きながらも変わらず捜索を続ける。
半ば諦めかけてみんなの元に戻ろうと思ったところで、ん?とそれを発見した。

『もしかして、これが?』

想像よりもかなり小さい。
これは見つけるのがかなり難しいだろう。

いや、よく発見した私!
翠藻を少し採集して、ルンルンと足取り軽くみんなの元へ戻る。

『あれ?ナミ!』

ルフィたちと共に話をしているナミを見つけて手を振る。
側にはケイミーもいた。
ナミがこちらに気づいて手を振りかえしてくれるが、空気が何だか重苦しい。

『…どうしたの?』
「そうね、どこから話したら良いのかしら…まず竜宮城が襲われて、ゾロたちが応戦してる。」
『え!?』

宴に向かう途中で私はゾロと別れた。
まさか、私の知らないところでそんなことが起きているなんて。

『それで、無事なの!?』
「わかんない、でもきっと無事だと思う…。」

ナミの歯切れの悪い回答に私は不安になる。
ゾロがいるならきっと大丈夫って思いたいけれど、最悪の状況が頭をよぎってしまう。

お願い、無事でいて。
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