第9章 再会(2年後編)
崖の下は暗黒よりも暗く、この先に本当に魚人島があるのか不安になる。前は暗闇、後ろからは熱いマグマが迫っている。
どうするのか、とルフィを見ると満面の笑みを浮かべ「飛び込め、スルメ〜!」と声高らかにあげる。
そして、スルメは意を決したように暗闇へ飛び込んだ。
それと同時にドォン!ともう一度火山が噴火する。
「アレはなんだ!?上に何か…。」
それは岩なのか土砂なのか、何かが上部から降ってきていた。
「"土石流"よ、危ない!今の噴火で海溝が崩れたんだ!」
ナミの言葉でそれが土石流だということがわかる。
アレに飲み込まれたらひとたまりもない。
あぁ、次から次へと!
「避けて、スルメ〜!」
スルメを心の底から応援するが、あの土石流をどうにかしなければならないことに変わりはない。
ゾロがシャボンから出て岩を斬りにいこうとするが、それはロビンによって制止される。ここは海底8千Mの深海、生身の人間が外に出たら水圧に潰されてしまう。
「必殺、緑星"サルガッソ"!」
ウソップが何かを放つと、そこから海草が生えて土石流を一瞬足止めする。
「今のうちに離れろ、スルメ〜!」
その足止めのおかげで間一髪、土石流を回避することができた。
これは紛れもなくウソップのおかげだ、「素晴らしい判断力」と自画自賛していても許せる。
喜んでいるのも束の間、巨大な岩がゴン!とスルメの頭にぶつかり、結局私たちは暗闇へと落ちていくのだった。