第9章 再会(2年後編)
だんだん光が溢れて眩しくなる。
少しずつ目を開けると、そこにロビンの顔が見える。
それよりも近くにゾロの顔が見えた。
2年前の時とは違って、バクバクと鼓動はなり顔が熱くなるのがわかる。
『うわぁぁあああ!!』
ばちん!
私はとにかくパニックで、反射的にゾロの頬を叩くと綺麗な音が響いた。
「てんめェ!2年経っても成長してねェな!!」
ゾロがギロリとこちらを睨む。
2年前も目覚めた時にゾロがいて、驚いて頬を打った。
だけど今は少しだけ状況が違う。
自身が恋慕する相手の顔が近くにあったら、誰だってパニックになると思うのだ。
『え、あ、え!?ごめん!!』
私は近くにいたロビンにピタリと張り付いて、困惑しながら謝罪を述べた。
周りのみんなは面白そうに笑っていて少しだけ恥ずかしくなる。
それから、何でか右頬が痛くて手で押さえる。
ヒリヒリとして私が寝ている間に何かあったのかという疑いが止まらない。
とにかく状況を把握するために辺りを見渡す。
頭がズキズキする、そうだ、頭を打って気を失ったんだっけ?
それにしても随分と暗いところまで来たものだ。
船の横を持つ黄色くて大きなものがいるのが見える。
さっき見たタコの足みたいな…
『タコの足!?!?』
私は目を疑う光景に驚きを隠せなかった。
だって、さっきまで敵対していたクラーケンがサニー号を持って移動している。しかも、笑顔で。
「おう!上級者の航海をするんだ、おれは!な!スルメ!!」
ルフィが得意げにクラーケンに声をかける。
「イカみてェな名前つけちゃってるよ!!」
ウソップがタコなのにスルメと名付けたことへツッコミをいれる。
いや、反応するところそこじゃないと思うんだけど…。
それから前方に船と何だかデカい人?みたいなものも見える。
何あれ、とにかく様々なことがありすぎて脳内が追いつかないわ。
未だ混乱中だというのに、ゴゴゴゴ!大きな音が鳴り響いた。
「まずいわ、海底火山が…噴火する!」
あーもー!何が何だかわからない!