第9章 再会(2年後編)
クラーケンは、背後から私たちの船を追う先程の船を一握りで壊すという力の強さを見せた。
海に浮いていく船員たちを「クラゲみたいだ」と例えるゾロにも、私は相変わらずだなぁと感じる。
クラーケンと戦おうとするルフィ、ゾロ、それからサンジに男は秘技を授けた。シャボンのコーティングで潜水服を作ったのだ。
『気をつけてねーっ!』
3人の出発に私は手を振って快く送り出した。
本当にクラーケンを手懐けてくれたら、落ち着いて絵に収められるということに気がついてしまったのだ。にっしっし。
「なに笑ってるんだ?クレア。」
私が下衆な笑みを浮かべているところをチョッパーに見られてしまった。私は誤魔化すようにニコリと笑みを浮かべてチョッパーの頭を撫でると、チョッパーも嬉しそうにニコニコした。
ここに天使がいるわ。
「でもこっち狙っとる〜ッ!」
ウソップの声で、クラーケンが足をこちらへビュッと振り下ろしているのが見えた。
「"フランキ〜ロケットランチャー"!!」
ドドドッ!とフランキーがロケットランチャーを飛ばして、それは見事に朝に命中して足を弾いた。
と、思ったがまた別の足が降りかかる。
「何でこっちばっかり〜!"ランブル 毛皮強化(ガードポイント)"!」
ボフッとチョッパーが大きくなり、クラーケンの攻撃を弾く。
おっきいチョッパーもめちゃくちゃ可愛い。もふもふしたい。
安心したのも束の間、今度は海山にぶつかりそうだ。
「海中でも・・・一瞬なら平気かしら・・・"千紫万紅(ミル・フルール)"!」
ロビンが能力でニョキニョキと手を生やす。
「"巨大樹(ヒガンテスコ・マーノ)"!」
手が海山に当たり、船がぶつかることを防いだ。
流石、ロビン!!
ルフィたちの方に目を向けると、ルフィは"ギア3"を繰り出しているがまだ攻撃をしていなかった。サンジはシャボンから抜けて物凄いスピードで海を移動している。
「"グリルショット"!」
そして、攻撃を与えるとクラーケンの足の一本がジュワリと焦げた。
次は、スパリとクラーケンの足の一本が切れる。
ゾロの攻撃だ。
「こら!ゾロ!サンジ!足がなくなるだろう!」
それから最後にルフィが攻撃を繰り出してクラーケンをぶっ飛ばした。
・・・みんな強くなりすぎじゃない?