第9章 再会(2年後編)
「出航か!?ナミ!」
「ええ、どうぞ?船長。」
ルフィがナミに聞いて、それにナミはニコリと笑いながら答える。
「ほんじゃ野郎ども!」
ルフィが意気揚々と声を張り上げた。
「ずっと話したかったことが山程あるんだけど!とにかくだ!2年間も俺のわがままに付き合ってくれてありがとう!」
その言葉にサンジ、ウソップが今更だと笑った。
バサッと帆が張られる。
ルフィがすぅ〜っと息を吸い込んだ。
「出航だ〜ッ!行くぞォ、魚人島〜ッ!」
ルフィの声に全員が「おーっ!」と答える。
船は海に沈み、海流を受けてどんどん下へと進んでいった。
横を魚が通っていく。
何だか、不思議な感覚だ。
「海面がもうあんなに遠い!」
ロビンの言葉で上を見上げると既に距離が出来ていて驚かされた。
みんなが海への綺麗さや不安を唱えている。
「ヨホホ〜!ちょっと横見て下さいよ〜!」
ブルックの声で横を見るとそこには大きな木があった。
いや、違う、これはマングローブの木の根っこだ。
木に感嘆していると、その背後に大きな魚が見える。
神秘的で綺麗だけれど、何だか未知の世界で確かに不安にもなる。
気持ちがくるくると変わって追いつかない。
「おっ!魚!掴めそうだぞ、このっ!」
「こっちにも美味そうな魚がいるな。」
ルフィがシャボンにしがみつき、ゾロは刀を一本抜こうとする。
そこで、ガツンと音がした。
「やめんかァ、てめェら!」
「シャボン玉割れたらどうすんだよッ!しばくぞコンニャロー!二度とすんな!」
ウソップとチョッパーが2人を殴った音だった。
チョッパー、もうしばいてるよ。
「ナミさん、こいつらがバカやれねェ内にコーティング船の注意事項なんかを。」
「そうね、サンジ君!レイリーさんにメモ貰ってるから、じゃあみんな、説明・・・。」
サンジに促されナミが話し始めたところで、サンジが「生身の美女ォ〜♡♡」と言いながら勢いよくブバァア!と鼻血をだして、飛んで行った。
「『サンジーッ!?』」
私とウソップ、ブルック、チョッパーが声を上げた。
そもそも、飛ぶほどの勢いの鼻血って・・・どういう原理なんだろう?