第9章 再会(2年後編)
「えっと、クレアさんですか?」
『はい、そうです!』
遂に集合の日になった。
私は午前に取材を控えていて、指定されていた場所に来ていた。
たぶん、外観から出版社だと推測できる。
そこから個室に案内され、2人に対して私1人で取材を受けた。
どのような着想を得て絵を描いているのか、どういった絵を得意とするのか、など当たり前だが全て絵に関する質問だ。
それから掲載する写真を数枚撮って、取材は終盤を迎えた、
「そろそろ取材は終了致しますが、何か最後に一言コメントを頂けますか?」
このときが来た。
私の正体を公にするときが。
『私は今日で画家として一時的に引退させて頂きます。』
取材者たちは目を丸くして私を見る。
「な、何故ですか!?これから軌道に乗り、カラルやアーティルスのようになると期待もされていますが・・・。」
『私は麦わらの一味の"ディストラクト・クレアに戻ります。海賊と画家を両立させるのはなかなか難しいので。』
「麦わらの一味!?」
取材者たちは声を上げる。
それから2人は顔を見合わせた。
やばいな、これは海軍でも呼ばれるかもしれない。
『それじゃあ、取材を雑誌に載せて下さいね!楽しみにしてるので!!』
私は取材されていた部屋の窓へタンッと飛び、窓を開け放してそこから降りる。
思ったより高さがある。
ここは何回だろう、7階くらい??
私は創造でパラシュートを創り出し、シュタッと地面に着地してそのままサニー号に向けて走り出す。
『よーし、あとは無事にサニー号に着くだけだ〜!』
私は気合を入れて駆けて行くが、後ろの方から海軍の声が聞こえる。待って、出動早くない?
「あれ、クレアちゃん?」
『あー!こんにちはー!』
私と一緒に船でここへ来たアルテ島の人たちが私に声をかけ、私はそれに手を振る。
「通報があった麦わらの一味を探し出せ!」
後ろから海軍の声が再び聞こえて、私はまた焦りだす。
こんなとこで捕まるわけにはいかない。
最悪、戦闘だ!と私は創造でマシンガンを創り出した。