第9章 再会(2年後編)
私は、まず手始めにシャボンディ諸島に停泊するサニー号の様子を絵に納めることにした。
ただ、日が暮れてきていたので、本格的に描くのは次の日に持ち越しとなった。サニー号で寝泊りをするつもりだったが、フランキーが点検や整備がまだ終わっていないということで、ジャッキーさんのお店で寝泊りをさせて貰った。
夜にでもゾロが戻ってこないかと少し期待をしていたが、結局いまだに会えずにいる。
そして、私は今17番GRでサニー号を描いている。
これが終わったら次はシャボンディ諸島内をまわるつもりだ。
『もしかしたら、出発まで会えないのかなぁ。』
でも、裏を返せばあと6日後には全員と会えるわけだ。
そうポジティブに考えてみるものの、もし全員集まらなかったら?と不安な気持ちにもなる。
仲間を信じているけれど、ネガティブなことを考えてしまうのは私の悪い癖だ。
ガサリ、背後で音がした。
また賞金稼ぎたちが来たのか、と呆れながら横に置いてあるマシンガンに手をかける。
「こんなとこにあったのか。」
聞こえる声は、私が聞き慣れたもので、2年間ずっと会いたいと心のどこかで強く願っていた人の声。
私はマシンガンを手放して後ろを向く、そこには緑髪の刀を3本携えた男が立っていた。
『・・・ゾロ。』
その名を口にすると、ゾロはこちらを見て目を丸くした。
「クレアか!どうしたその」
髪、とゾロが言い終わらない前に私はゾロに飛びついた。
『やっと、会えた!』
2年間は長くて仕方なかった。
彼の存在の大きさに気がついた、いつだって思い出しては自分の力のなさが悔しかった、彼の隣に堂々と立てるようになりたくて仕方がなかった。
その感情が一体なんなのか、私にはわからなかったけれど、今こうしていてやっとわかる。
私はゾロに惹かれてるんだ。