第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
部屋に荷物を置き、暇なので宿のオープンスペースでコーヒーを飲みながらボーっとする。
そういえば私は世事に疎いことを思い出し、新聞でも読もうと新聞コーナーを見た。
『んん・・・?』
何だか見覚えのある写真がある。
新聞を手に取り開くと、そこに載っていたのはルフィとゾロの写真だった。それは明らかな手配書で"海賊狩りのゾロ"と"麦わらのルフィ"についての記事が載っていた。
DEAD OR ALIVE(生死問わず)
ゾロの懸賞金は昼に聞いた通り6000万ベリー。
私とて無駄に船旅をしていない。
その額の賞金首がどれ程強いかは理解している。
『う、嘘でしょ。』
続いて、ルフィの方をみた瞬間に私は目を疑った。
"麦わらのルフィ" 1億ベリー
1億などというとんでもない金額。
私は今まで1億超えの賞金首には出会ったことがない。
一体彼らはどんな悪行を行なったというのか。
驚きから私はそっと新聞を閉じ、震える手で元あった場所へそれを戻した。
『すー、はぁー。』
とにかく一旦落ち着こう。
ルフィが1億の賞金首だとして、私に一体どんな影響がある??
答えは、何もない。
私が彼らと船を共にし友人になったという事実は、私が口にしない限り知られることはないのだから。
だから、私は密かにも彼らと友人であり続けるのだ。