第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
『ゾロ!怪我は大丈夫なの!?』
「あぁ、何とか大丈夫だ。」
私はゾロが心配で、ゾロの後について走った。
ウソップはゾロの首元にしがみつき、それからどうやらゾロの事情を知っていたらしいブルックも一緒の方向に走った。
サンジとナミとフランキーが一緒に、そしてルフィとロビンとチョッパーが同じ方向に逃げていた。
「みんな、3日後にサニー号で!」
ルフィのその声に全員が了承の意で返事をし、全速で駆けていく。
「必殺"超煙星"!」
ウソップの放った弾によって煙が立ち込めて背後が見えなくなった。
「今のうちだァ!」
「ヨホホホ!頼りになりますね!」
ウソップは誰よりも早く前を走り、その行動にブルックが陽気に声をかけた。
『良い?ゾロは絶対にもう戦っちゃダメ!』
「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ。」
だけど、これ以上ゾロは戦ったらそれこそ死んでしまう。
「待て!誰かいる!」
ウソップの声で私たちは歩みを止める。
それからカッ!と何かが私目掛けて飛んでくるのが見えた。
ドン!と押されて私は倒れ込む。
「ゾローッ!」
パッと私のいた場所を見るとそこにはゾロが倒れていた。
私を庇ったんだ、どうして、私のせいで。
「何だァ、何者だ、てめェ!離れろ、ゾロから離れろバカヤロー!」
「ゾゾゾ、ゾロさーん!ゾロさんがビームを喰らった!」
男はズンズンとゾロに近づいていく。
ゾロを守りたいのに身体が動かない、今になってまた恐怖が襲っている。そんな場合じゃないのに。
「気を付けて!その男"海軍大将"よ!」
ロビンの声が遠くから聞こえた。
これが海軍大将・・・戦桃丸の声からどうやら黄猿という名前らしい。
「もう手遅れだよォ〜、懸賞金1億2千万"海賊狩りのゾロ"。一発KOとは随分疲れが溜まってんだねぇ、ゆっくり休むと良いよ。」
至近距離でゾロへ足から光を放とうとしている。この至近距離で撃たれたら死んでしまう。
ブルックとウソップが攻撃を加えたが当たらなかった。
それを見て私は無意識に身体を動かしていた。
「ムダだねェ、わっしは"ピカピカの実"の"光人間"自然系だからね。」
『だったら私の能力が効くハズよ!』
私はゾロに覆い被さり左手を黄猿に触れた。
しかし、左手は空を切り黄猿に触れることは出来なかった。