第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「お前ら下がってて良いぞ。」
「お前ら2人に下がってろと言ったんだ。」
「もう一度、俺に命令したらお前から消すぞ、ユースタス屋。」
ルフィと他の船の船長2人がヒューマンショップから出て海軍の前にドン!と仁王立ちする。
どうやら真ん中に立つ赤髪の"ユースタス・キッド"というキッド海賊団の船長の彼がルフィともう1人の"トラファルガー・ロー"というハートの海賊団の船長を煽ったようだ。
そうして、3人は口論しながら海軍の前に立っているという状況に至っている。
キッドはルフィよりも懸賞金が高く、ローも2億の賞金首。
2人の実力も相当なものだと見ずとも予測は出来る。
「ほんっとにもー!単純なんだから!」
ナミがムッとした表情で告げる。
「おい、大乱闘になるぞ!その隙に脱出しよう、どうせぐずぐずしてられねェんだ。」
「続くぞ!一気に突破する!」
ウソップとゾロの言葉に私たちは気を引き締めた。
「では、お前たち・・・逸れた場合13番GRで落ち合うこととしよう。」
「あぁ、わかった。」
「お前、わかってねェだろ!」
レイリーさんの言葉にゾロが返事をし、それに被さるように食い気味にウソップがツッコミを入れた。
私もわかってないし辿り着けないと思う。
絶対に彼を1人にしてはいけない。
『あ、あれ?』
突然、腰のあたりからグイグイと外に引っ張られるような感覚に陥る。手の中のマシンガンも外へ向かって行きそうで私は咄嗟にそれをギュッと抱えた。
グッと踏ん張ってみるがジリジリと外へ動いてしまう。
『な、なにこれ〜!』
「おい、何やってんだ!」
ゾロが私の方を見ながら声を上げるが、私にも今の状況がよくわからないため『わかんない〜っ!』と叫ぶしかなかった。
パッと腰を見るとガタガタと天竜人から貰った銃が震えていた。
みんなが外に向かって行く中で私も行こうと足を踏み出した瞬間にマシンガンと銃に引っ張られてゴロゴロと転がるように外に出た。
『え・・・。』
引っ張られる感覚が無くなって、起き上がってから広がる光景に私は言葉を無くした。
3人の大暴れした痕跡がそこにはあった。