第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「おいおい!何だ今の、もう首輪も手錠もねェじゃねェかよ!見ろ!やっと見つけてきたのに!」
フランキーは素早く鍵を見つけてきたようだ。
しかしそれが無駄に終わったことで不満を口にしながらズイと鍵を見せた。
もうそれは必要ないと分かったため、ぽいと奴隷になりかけた者たちの方へ投げ捨てた。
『ルフィ、あの人は何者?向こうは名前を知ってるんだから知り合いじゃないの?』
「おれ知らねェって!本当に!」
私の問いかけにルフィは全力で否定する。
「あれは確か"ハキ"ってやつだ、俺もよく知らねェけど。」
ハチがあの威圧の正体を口にする。
あぁ、どんどんわからないことが増えていく。
それからレイリーさんは私たち以外の海賊に話しかけた。
見た感じでは赤髪と帽子の人は別々の海賊団か。
きっと衛兵たちのように倒れていないということはそれなりの手練れか。だけれど新聞も読まないような世事に疎い私では彼らが誰なのかは分からずじまいだった。
「死にはせんな?ハチ。昔からあれ程この島を歩いてはいかんと言っておるのに。」
「ニュ〜、すまねェ。」
レイリーさんは、ハチの怪我をした部分に手を置いて怪我の具合を見る。それからこちらに目を向けて「ありがとう君たち、私の友人を救ってくれた。」と声をかけてきた。
「んで、おっさん。おれに会いたかったって何だ?」
「んん、話は後にしよう。まずはここを抜けねばな・・・。」
レイリーさんの言葉で再び外に意識を向ける。
【犯人は速やかにロズワード一家を解放しなさい!直"大将"が到着する。早々に降伏することを勧める。どうなっても知らんぞ!ルーキー共!】
海軍の呼びかけが聞こえてきた。
そう易々と降伏なんて出来るはずがない。
『大将、か。』
これはいよいよヤバいことになってきた、と私はマシンガンをキュッと強く握り深く息を吸い込み覚悟を決めた。