第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
「くだらん。」
ゾロはそう呟いた。
凄い。
感想はそれに尽きる。
一瞬で7人を倒してしまったのだ。
ただ、私は影に潜んでいたもう1人を見つけてしまった。
そいつは後ろからゾロヘ斬りかかろうとしている。
『危ない!』
私はゾロに危険を知らせ、銃を創造し男へ弾を撃ち込む。
ぐあっ!と男が怯んだところに私は駆け込んで蹴りをお見舞いした。すると、他の仲間たちと同じように海へと飛んでいき、そして沈んでいった。
「お前・・・戦えんじゃねぇか。」
『まぁ、最低限はね。』
ゾロが私の様子を見て指摘したので、私はそれに対して返答する。
そりゃ、最低限の戦いくらいは出来る。
私はずっと、一人で航海をしていたのだから。
『スケッチブックを見つけた、幸いどこも傷ついていなかったわ。』
「そうか、そりゃあ良かった。」
ゾロはそう言うと、再びドサリと先程と同じ場所に座り込んだ。
そしてすぐに寝息を立て始める。
『・・・はやっ。』
私は、起こしたら悪いと声はかけずに小さく手を振って、メリー号を後にし1番ドックへ向かった。
ゾロは、静かに片目だけを開き、クレアの後ろ姿を目で追った。
最初は一味に潜り込んで俺たちを殺ろうとしてる賞金稼ぎかどこかの海賊のやつかと思って、厳しく振舞っていた。
他の奴らがすんなり受け入れるから、俺だけは見極めてやろうと思っていたのだ。
だけれど、ただ馴染んでいくだけ。おかしな行動は何1つしない。そしてウォーターセブンに着いたら、アッサリと俺らに別れを告げた。
言葉の端々からも感じる違和感、それは一体何なのか。
まぁ、もう関係のないことか・・・とゾロはもやもやしたまま目を閉じた。