第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「ふせろ!"三十六煩悩鳳"!」
『ぎゃっ!!』
ゾロが放った斬撃をしゃがむことで間一髪避ける。
サンジとルフィもその被害にあっていて「殺す気か!」と叫んでいた。
斬撃はケイミーの居た水槽の上半分を切り、ケイミーは檻からは自由になった。あとは首輪だけだ。
「観念しろ、海賊共!」
やられても懲りずに兵たちは向かってくる。
当たり前か、それが彼らの仕事なのだから。
『どんどん湧いてくる・・・スリラーバークを思い出すわ。』
私は、あーやだやだと思い出したくもない光景を振り払いながらズガガガガッ!と銃を撃ち続けた。
ボボボボン!と音がして上を見るとトビウオたちが空を舞っていた。そして、ブルックとロビン、ウソップが上から降ってきた。
ロビンとブルックは華麗に着地したと言うのに、ウソップは不格好に降ってきた上にガシャアアンとお尻からロズワード聖という天竜人を下敷きにして着地した。
それには女の天竜人が「お父上様〜っ!」と叫び声を上げていた。
「あいたたた・・・げっ!ごめん、おっさん!」
天龍人におっさん発言、しかも頭上に落下で気絶させているなんて大事をやらかしているのに何も臆することないウソップに周囲の衛兵は「イカれている」と評した。
外の様子は一体どうなっているのだろうか。
ガヤガヤと騒がしさだけが聞こえて来る。
私は衛星を倒しながら階段を駆け上がり外の様子を見る。
『まぁ、そうだよねぇ。』
予想通り会場は海軍によって取り囲まれていた。
中の様子を見ながら人々を非難させていた。
そんな奴ら、保護する義理もない屑どもだというのに。
そう心の中で悪態をついていると、ドッと何かの気配を感じた。
パッと舞台の方を向くと女の天竜人はガクン!と意識を失い倒れた。
「ホラ見ろ巨人君、会場は偉い騒ぎだ。」
スタスタと後ろの幕が引き裂かれ、老人が歩いて来るのが見える。
幕からぬっと巨人の顔が覗いているのも確認出来た。
「考えてもみろ、こんな年寄り私なら絶対奴隷になどいらん!わはははは!」
・・・何なんだ、あの爺さんは。