第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
ズガガガガッ!と私の弾を打ち込む音が響いた。
『なんなの、さっきから!?』
道が悪かったのか、先程から私は攻撃を仕掛けられていた。
もうこれで3度目だ。
どうやら相手は賞金稼ぎのようで、私を捕まえて金を得たいらしい。まあ私は海賊で4500万の賞金首、どうやらこの島は想像以上に広いようで、だから無法地帯があってもおかしくはない。
変な小屋もあるがそれはヒューマンショップであったり、この島には奴隷や人買いもあるようで、なんて胸糞悪い島なのだろうか。
小さい頃に海賊に良いように能力を使われていた私にとって"奴隷"という言葉は嫌に耳に残って仕方がない。
『はぁ、早く街とか遊園地とかに行って絵を描きたいのに・・・案内がいないから場所がわからない・・・。』
完全に盲点だった。
土地勘がないということがスッポリと頭から抜けていた。
せめて、はっちんに島の詳細を聞いておけば樹の番号を見てどこにでも行けたというのに。
これじゃあ絵を描くどころじゃない。
仕方ない、船まで戻るか。
そう思いくるりと踵を返すと「クレア!」と声が聞こえた。
上を向くとそこにはトビウオに乗ったルフィがいた。
・・・あれはトビウオライダーズのトビウオ?
何でこんなところに?それにルフィがとても焦っている。
「ケイミーが攫われたんだ!とにかく乗れ!」
私はルフィの手を取りトビウオに乗る。
『ケイミーが攫われたってどういうことなの、ルフィ!?』
「遊園地で遊んでたら攫われちまって、いまオークション会場ってとこに向かってんだ!」
オークションで人身売買をする、ということか。
先ほど歩いていた時にオークションの相場の紙が落ちていてちらりと見たが女の人魚は桁違いに相場が高かった。
だから、ケイミーは格好のネタだというわけか。
本当に不愉快極まりない。
「あ!あれゾロじゃねェか!?」
私はそう言うルフィの声を聞いて下を見るとゾロがいた。
「おい!ゾロ!」
「あ"?ルフィにクレアじゃねェか、何してんだ。」
「いいから乗れよ!!」
特に何の説明もせず、ルフィはゾロに腕を伸ばしてむんずと掴んでトビウオに乗せた。
その時、目の前にオークション会場が見えた。