第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「こんなわかりやすい島で誰が迷うんだ。一本一本樹に番号があんだろ。最悪、人に聞きゃあガキでも帰ってこれる。」
ゾロがそう豪語するので、私たち3人は「おお・・・。」と圧倒された。そうしてゾロはスタスタと歩いていく。
「おめェにそんな知識があったとは。」
「見くびったすまん、気をつけて。人に聞けよ!」
『気をつけてね〜!』
私たちは快くゾロを送り出した。
「「自分を信じるな!」」
ウソップとサンジは声を揃えて最後にそう言った。
仕方がない、ゾロには前科があるのだから。
それにしてもゾロはちゃんと番号を覚えたのだろうか。
何だか不安を感じながら私は遠ざかるゾロの背中を見ていた。
いや、番号すら覚えられないなんて馬鹿なことあるわけがないか。
---この時、ゾロが41番を1番に見間違えていることなど誰も気づいてはいなかった---
それから少しして、私は絵を描くのを終えた。
サンジとウソップ、フランキーの3人は甲板でのんびりとしていてまだ外に出る気配はなかった。
『じゃ、私はお先に街に行ってくるね!』
よいしょっと画材道具の入ったリュックを背負い、私は3人に声を掛けた。
「クレアも1人で大丈夫かよ。」
「俺が一緒に着いていきたいけど、でもナミさんとの約束もあるし・・・。」
「誰か帰ってきたら一緒に出かけようぜ。」
3人が私を心配してくれている。
あれ、私何か心配させるような要素ある??
『大丈夫だよ!それに多分歩きながら絵を描きたくなると思うから1人の方が都合良いしさ。』
私は、じゃ!と手を振って船を降りて歩き出す。
ここは41番GRだ、最悪ここに戻ってくれば良い。
これからどんな絵を描けるのかとワクワクしながら歩みを進める。
そういえばゾロはどこに行ったのだろう。
散歩と言っていたけれど、変なところに迷い込んでいそうで怖い。
お願いだから騒ぎだけは起こさないで欲しい。