第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
「でも"海底ルート"は危険も多いよ!海獣や海王類に船ごと食べられちゃう人たちもたくさんいるから。」
「「『え"っ!?』」」
ケイミーの言葉に数人が不安気な声を上げ、私はバッと上半身を起こした。チョッパーやウソップはケイミーの発言により魚人島に行きたくないと言い始める。
私も食べられて死ぬなんてまっぴらごめんだ。
「ちょっと待ってケイミー、今"船ごと"って言った?どんな船を使って海底に行くの!?」
『確かに、そんなに水圧に耐えられる潜水艦があるってこと?』
ナミの疑問に私も同感し、更に問いをケイミーに投げかける。
「この船だよ。」
ケイミーはあっさりとそう答えた。
「この船は潜水なんて出来ねェぞ。」
「ううん、大丈夫!」
フランキーの言葉にも明るくケイミーは答えた。
レッドラインには唯一穴が空いている場所があり、魚人島はそこにあるという。
「ちょうど聖地マリージョアの真下あたりだ。潜って潜って1万メートルの海底にある良いところだぞ。」
はっちんがそう説明してくれるが、1万メートルと言われてもピンとこない。それが相当深いのだと言うことはわかるけれど。
「・・・確か、空島が上空1万メートルじゃなかったか?」
寝起きのゾロが欠伸をしながら言う。
ゾロの言葉にも私はピンと来なかった。私が仲間になる前、麦わらの一味は空島へ行っているらしい。しかし、そこに行っていない私にとってはまたしても想像し難い説明だった。
・・・それにしてもさっきからサンジが目をハートにしてうっとりとケイミーを見つめているのが、どうも気持ち悪い。
いや、いつものことか。
「海底へこの船で行くって、どういう事だ?」
これでもかと首をひねるフランキー。
「これから行く島で船をコーティングするんだよ!」
「ホラ、前を見ろ、着いたぞ!」
パッパグの声で全員が前も向き、そしてその光景に感嘆の声をあげた。
『わぁ、凄い!』
私はその光景をすぐにでもスケッチに収めたいと思ったが、生憎手元になく悔しさを感じた。ただ、それ程に幻想的な光景が目の前に広がっている。
「あれが、シャボンディ諸島だ!!」