第7章 また会える日まで (シャボンディ諸島編)
デュバルは終始ナルシスト的な言葉を口にし、そして何を言われてもポジティブに返していた。
ルフィはそのことに対して「性格的に敵わない!」と述べていた。
私もそう思う。
「行くぜ!"人生バラ色ライダーズ"!」
デュバルは電伝虫の番号をルフィに渡して海の彼方へ消えていった。最初から最後まで随分うるさいやつだ。
そんな騒動を目の当たりにしながらも誰一人としてタコ焼きを食べる手を止めはしない。
『まだまだ食べるぞ〜っ!』
私は船の端から再び食べていたところへ戻り、勢いよく食べ進める。
「お前、そんなに食べるなら屋台船の方に行けよ。」
ゾロが呆れたような目で私を見ながら言う。
ゾロはタコ焼きをつまみにお酒を飲んでいるので、言うほどタコ焼きだけを食べているわけではない。
『ルフィたちほどは食べないもん。』
「相当な勢いで食ってると思うけどな。」
何故そんな失礼なことを言われなければならないのだ。
私は女の子だぞ、ルフィたちほどお腹に入るわけがない。
「まあ、女の子ならもう少し食べ方に気をつけないとね。」
ロビンがクスリと笑いながら、私の口周りをタオルで拭う。
・・・確かに食べ方に関しては品はなかったかもしれない。
「それにしてもアイツらの腹ん中は底なしかぁ?俺たちの倍は食べてるぞ。」
フランキーがルフィたちの方を見ながら呆れたように言う。
元々ルフィの大食らいには驚かされてはいたが、それについていっているチョッパーとウソップも凄いものだ。
ブルックは骨だけなのに一体そのタコ焼きはどこに入っていると言うのだろうか。血となり肉となり・・・ではなく骨になっているのか。
『これからもっと、こうしてみんなで楽しく過ごせたら良いな。』
私がついポツリと呟くと「当たり前だろ。」と前方から言葉が飛んできた。視線をあげるとゾロとバチリと目が合う。
「まだまだ旅はなげ〜ぞ!クレア!」
フランキーがコーラを片手にガシッと私の肩に手を回した。
「タコ焼き、早く食べないと冷めるわよ。」
『うん!』
次の島についても、どんなことが起きても、きっと変わらずみんなと過ごしていけると思っていた。
みんなと離れ離れになるなんてこと、少しだって考えたことはなかったんだ。