第6章 海の上での賑やかな日々
「なぁに?」
『知り合いなの?』
ロビンと私がウソップに問いかける。
「あー、前にちょっとな。ナミの故郷は昔"アーロン一味"っていう魚人海賊団に支配されててあのタコはその一味の幹部だったんだ!」
知り合いというより敵か。
そういえばこの前夜にゾロと話していた時に魚人と戦った話を聞いたが、それがあのタコということか。
「まぁ、当然俺様がルフィ達を引き連れて殴り込みをかけ一味は壊滅!」
「おー!」
少しいつものウソップの誇張が入っているが、チョッパーは目を輝かせて感嘆している。可愛い。
「何だ、お前だったのか!"はっちん"ていうタコ焼き屋は!」
ルフィは怒声をあげてお前を助けないという。
「で、でも・・・お前のタコ焼き、そ〜んなにうめェのか!?」
「揺れんな、食欲と理性の狭間で。」
助けないと言ったが、ルフィはタコ焼きを食べたいようで、その様子をサンジが冷静にツッコミを入れる。
そして、横では知り合いなのかと喜ぶケイミーにゾロが怖い顔で否定し彼女を怖がらせていた。
そもそも人相悪いんだから、怖い顔するのやめてよ・・・私も怖いと思ったよ・・・。
「そんな・・・じゃあ救出は手伝って貰えないのね・・・。」
ナミに声をかけるも断られたことで、およよと泣きながらケイミーが呟く。
「はっちん!」
「ニュ〜!ケイミー、それで良いんだ!そのまま帰れ、これは罠だぞ!」
そう言うはっちんに、絶対に助けるとケイミーは言う。
パッパグは私たちに抗議し貶す言葉をかけながら海に向かっていく。
「はっちん、見捨てないよ!」
「待ってろ、ハチィ!」
ザバン!と2人(1人と1匹?)は、はっちんを助けるために海の中へ勢いよく飛び込んだ。
「捕まえたぞ、ケイミー!」
そして、海に入った瞬間に捕まる2人。
「口程にもねェとはお前らのことだ!」
その様子にウソップは罵声を浴びせられずにはいられなかったらしい。それにしても早すぎる。
今すぐ助けたいけれど、下手に銃を撃ったら2人に当たりそうだ。
「待ってサンジくん、いいわ!ハチも解放しましょ。」
ケイミーだけは助けると言うサンジに、ナミがそう告げた。