第6章 海の上での賑やかな日々
「着いたぞ、あれだな!」
トビウオライダーズのアジトに着いたが、どうも静かすぎる。
「なんか静かだぞ・・・おいルフィ。」
「進めーっ!」
異変を伝えるも違和感を感じ取らないルフィ。
アジトは島でもない海に建てた居住区、どう考えてもおかしい。
「はっちーん!おーい!はっちん、無事なのー!?」
「出て来いマクロー!ハチを返せー!」
近づいていくと、真ん中に檻があり誰かいるように見えた。
「あれ、はっちんかな?」
「しめたぞ、ケイミー!敵は丁度誰もいねェ、きっとオヤツの時間だ!」
パッパグの能天気な言葉にため息をつかざるを得ない。
「本気で言ってんのかお前ら・・・。」
「これ、誰が見ても罠丸出しじゃねェかよ。全員その辺に隠れて俺たちを狙ってるに決まってんだろ。」
ケイミーとパッパグはその言葉に驚いた顔をする。
嘘でしょ、全く考えてなかったの?
「そ、そんな悪い事思いつかなかった。」
「だから捕まるんだよお前ら!!」
フランキーが大声を上げる。
それ程に純粋だと考えるべきなのか、バカだと捉えるべきなのか。
どっちにしても、もう少し疑うということを覚えないと生きていけなそうだ。
「ニュ!俺はここだケイミー!無事だから心配するな!」
突然聞こえた声、檻を見ると全身真っ黒な何かがそこにいた。
「やっぱ聞いた声に珍しいシルエット・・・おいナミどうだ。」
「う〜ん、怪しいっていうか、ほぼ・・・。」
ゾロとナミの会話から、あの黒い何かと知り合いなのかと感じ取れる。本当にあれは一体何??
「おい!アーロンは元気か!」
「ニュ〜!あぁ!アーロンさん!?あの人もチュウもクロオビもみんな海軍に捕まったままよ!俺1人で脱獄してきて今、昔からの夢だったタコ焼き屋やってんだけど・・・しまった!!」
「「「おめェか、やっぱりー!!」」」
サンジの問いかけにペラペラと喋り、ハッとした頃にはルフィたちの怒声が飛んでいた。
その様子から知り合いなのは、ルフィとゾロとサンジとナミとウソップだということがわかった。