第6章 海の上での賑やかな日々
2日目の朝
「どうだ、クレア?」
『うん、まだ痛いけど身体は動くよ。』
チョッパーの治療のおかげで、全身に痛みはあるものの身体は動くようになった。
それにしても、オーズとの戦いでみんなそれなりに怪我を負っていたハズなのだが・・・どうしてそんなに元気なの??
「おー!クレア、動けるようになったのかー!?釣りしよーぜー!」
外に出ると、ルフィがウソップと釣りをしていた。
本当に釣り好きなのね。
『いや、やめとくわ。』
流石にまだ身体が痛いので、釣りなんてしたら逆に海に落ちてしまいそうだ。
「クレアちゃ〜ん!桃のパルフェをどうぞ。」
サンジが舞うように近づいてきて、スッとデザートを差し出してくる。私は「ありがとう」と受け取ってそれを一口食べた。
『やっぱり、サンジの作るものは絶品だね。』
「いつでも食べたいものをリクエストしてくれ。」
サンジはニッと笑って今度はナミにデザートを届けに行った。
こんな日常が楽しくて仕方がないんだ。
みんなの仲間になれて良かった、1人だけの旅だったらこんな楽しさなんて味わえなかった。
あの日、溺れてしまって彼らに助けられた運命に感謝しかない。
「さぁ、みなさん!こんないい天気ですから一曲いかがですか!?」
ブルックが元気よく良い、ブルックが曲を弾く。
美味しいご飯に音楽、楽しそうな声。
なんて賑やかな船上なのだろう。
「クレアさんも一緒に歌いましょう!」
ブルックが私にそう言った。
「ヨホホホー♪」と歌い出したので、私もそれに合わせて一緒に歌い出した。
みんなで歌うなんて、いつぶりだろう!
「クレアは歌が下手だな。」
『え゛っ!?』
思いもよらぬゾロの言葉の攻撃に私は衝撃を隠せない。
叔父さんは天使の歌声だと褒めてくれたのに!?
私はあまりのショックに言葉を失った。