第5章 恐怖の島で過去は巡る (スリラーバーク編)
「よし!ゾロもクレアも起きたし出るか、海へ!次の冒険に行くぞーっ!!」
「「「『おおー!』」」」
きっとルフィは知らないのだろうが、ゾロが疲労や痛みを引き受けたおかげでルフィはとても元気だった。
私はというと、未だ動くことが出来ないので一味の中で1番大きくて力のあるフランキーに背負って貰っている。
フランキーがブルックのいた船を直したようで、ローラたちにはその船を使えと言っていた。
「別れ難いなァ、お前ら。もう2,3日宴やってこうぜ!」
「ダメだ!次"魚人島"なんだ!おれ楽しみなんだ!面白ェ奴いるんだろうな〜!」
その声音からルフィのウキウキ具合が伝わってくる。
サンジ、ブルックも人魚と出会えると凄く楽しみにしているようだ。
ローラたち一行はどうやら新世界出身で、魚人島を通ってこちらに来たらしい。
ローラは海賊をやっているという自身の母親のビブルカードをナミに渡した。
「命の紙」"ビブルカード"はその元の持ち主のいる方へ動く。
だから、その人がどの方角に行くのかわかるのだ。
「おれ、それ一枚持ってるかもな。」
ルフィがそう言いだした。
どうやら、ルフィにはエースというお兄さんがいてその人のビブルカードらしい。
『いっ、たた。』
「おう、大丈夫か、クレア。」
やはり、まだまだ身体が痛む。
チョッパーから薬を貰ってだいぶ痛みはなくなったのだが、薬の効果が切れてきたのだろうか。
フランキーは私を抱えたまま船に乗り込む。
そして、甲板の上にそっと私を降ろした。
『ごめんね、迷惑ばっかりかけて。』
「そんな水くせェこと言ってんじゃねェよ。」
フランキーがニッ笑って、私に親指を立てた。
本当に仲間の存在に感謝ばかりだ。