第5章 恐怖の島で過去は巡る (スリラーバーク編)
とにかく、私が動けないことで足手まといになるのは嫌!!
ロビンがモリアを止めてくれているなら今のうちに何か策を練らないと。
この痛みの蓄積がなくなれば・・・なくなる?
私の左手は破壊、代償と共に破壊してくれる。
倍の痛みを保証に数時間動けるように、痛みを破壊することは出来るのだろうか。
今までそんな風に使ったことはないから博打だけれど。
ロビンが影のコウモリに噛まれているのが見える。
『ロビン!』
こんな時に加勢も出来ないなんて、情けない。
とにかく一か八かやってみるしかない!!
『破壊(ブレイク): 痛み 代償(プライス): 倍の痛み』
左手を力を振り絞って動かし、自分の胸に手を当てる。
代償に値して痛みがなくなるかもわからないし、成功してもいつ痛みが来るかわからない。
そもそもこの倍の痛みなんて私は生きていられるのか。
とにかくそんなことを考えるのは後回しだ。
遂にはロビンの影まで取られてしまい、サンジが攻撃を逸らしたおかげでロビン自体は無事だったが、その光景に悔しさだけが募った。
痛みが引かない、やっぱりダメなのか。
チョッパーがオーズの死因を調べたらしく弱点を話している。
死因は凍死で、右肩がオーズのものでないため継ぎ目が弱点らしい。
チョッパーとサンジでそこを攻撃するもオーズの攻撃に敗れていた。
どうして、身体が動かないの。
そう思っていると足先から少しずつ痛みが引いてくる。
やっと能力が効いたのか。
身体が軽くなり、動けるようになる。
「残り3人・・・あれ、4人。」
オーズがこちらを見て首をひねる。
「お前、大丈夫なのか!?」
『左手の破壊で倍の痛みを代償に痛みを消したの!』
ゾロが問いかけるのでそう答えるとニヤリと笑った。
「ウソップ!俺が隙を作る。」
ゾロはそう言ってオーズに攻撃を与えた。
ウソップは何かを察したようで、オーズがゾロに気を取られている間にせっせと準備をしていた。
なるほど、塩を口に放り込む作戦か。
私は援護しようと、心許ないが瓦礫でミニガンを創造しオーズに向かっていく。
『ゾロ!!』
ゾロがオーズの膝蹴りを食らった。
まだあと少し時間が必要そうで、私はオーズの瓦礫を使いオーズの腕に登って駆け上がった。
少しでも時間を稼ぐ!