第2章 私に出来ること (ウォーターセブン編)
私は、灯台のある島・・・いや、これは駅か。
その建物から出て来た人たちとルフィたちの応酬を船から眺めていた。
声が大きいのでその会話はこちらまで聞こえてくる。
次に行く島は「ウォーターセブン」という場所で、船大工などの多い場所らしい。
ルフィは、彼らの船であるメリー号の修理とそれに加えて船大工を仲間にしたいらしかった。
私自身も再び船旅をするためにも船が欲しいと思っていたところだ。
私にとっても好都合な行き先らしい。
「野郎共!!出航準備!!」
ルフィのかけ声で一味は出航準備を始めた。
その駅はシフトステーションというらしく、そこに居た人たちの見送りを受け、私たちはウォーターセブンへ向かった。
「ルフィ!船大工探しは俺に任せろ!もの凄い美女を見つけてみせるぜ!」
「バカか!大工だぞ!?山みてぇな大男に決まってんだろ、5mだ。」
サンジとルフィがそんな会話をしていて、私は5mの船大工かぁ・・・と想像しながらソレを書いてみる。
「ちょっとこれ貸してくれ!」
ルフィが私の傍らにあるスケッチブックとペンを取り、ガリガリと何かを書き始めた。
そして書き終えるとすぐさまウソップとサンジに見せる。
「だから、こういう奴をみんなで探すんだ。」
その絵を見て、ウソップとサンジはゾッとした顔をする。
「もしいたらおれは逃げる。」
そのウソップの言葉で気になり、私も近づいてヒョッコリと見てみる。私もゾッとした顔をしてしまった。
『大男というより、カイブツだね・・・。』
ルフィは絵心というものが無いらしい。
「おれも逃げる。船があれば海へ逃げる・・・だがクレアちゃんの言うように怪物みたいに見えるなぁ、海でも追ってきそうだ。」
サンジがそう言うと、ゾロが不思議そうに
「何の話してんだ、お前ら。」
と声をかけてきた。
ただ1人、ロビンは傍らで階段に腰をかけ微笑を浮かべていた。