貴方と紡ぐ物語 【アイドリッシュセブン】【R18】
第2章 眼鏡の奥 【二階堂大和】
『眼鏡外して下さい』
と、言わせてももらえなかったあの後。
私は例の作戦を決行する為、行動を開始した。
『大和さん、今日、一緒に寝ても良いですか?』
そう、まずはここが重要。
これが無理なら作戦の執行は不可能。
まあ、これに関しては恐らく拒否される事は無いだろう。
問題は…
「…それ、誘ってる?」
これである。
今の私に誘うという意志は無い。
ただ口の上手い大和さんの事だ、私の事を上手くいいくるめ、抱こうとしているのだろう。
さて、どうしよう。
何にも考えてなかった。
深刻そうな表情で悩んでいると、
「…どうした?何かあったか?」
と、何か落ち込むような出来事があったと勘違いしたのか、『大人の男モード』から『お兄さんモード』へと変化した大和さんが聞いてきた。
…これはチャンス。
『…何でも無いんです、ただ、今夜は一緒にいて欲しいんです…』
と、明らかに何かあった感じで返事をしてみる。
「………。ま、いーよ。一緒に寝よう。」
ごめんなさい、大和さんの優しさを利用しました。
でも、元はと言えば大和さんが眼鏡外してくれないのが悪いんだし…
などと考えていると、
「ほら、おいで?」
と、ベットから手招きする大和さん。
かっこいい。
違う。そうじゃない。そうだけど。
『じゃあ…失礼します』
「はーい」
…第一関門突破。