第6章 ◆ファン様100名到達記念 《リヴァイ》 教訓 ※
「いえ…兵長が怒るのは当然です。いつも私がぼーっとしてるからいけないのであって…」
「エマ、お前にはもう怒っていない。お前は俺の傍に居てくれさえしたらそれでいい。
それに俺はな…いい事を思いついたんだ。」
「いい…事……?」
首を傾げて見上げるエマの頬に手を添える。
エマに注意したところで、これからも彼女を狙う害虫は後を絶たないだろう。
ならば、その害虫をこちらが徹底的に駆除するまでだ。
そいつの目と耳、そして頭にエマは誰のものなのかを叩き込ませて、二度と近づけないようにしてやる。
俺の言葉に疑問を浮かべるエマの唇へ、甘く深いキスを落とした。
――――――――――
リヴァイ兵長の部屋の前で足を止める。
今日は一日中何をしても集中できなかった。
頭の中は今夜ここで何をされるかということばかり。
ただ怒られるだけではきっと済まないだろう…
何せ、兵長の大事な大事なエマさんに俺は手を出してしまったのだから。
手が震えてなかなかドアを叩けない。情けねぇ。
情けねぇけど怖いもんは怖い。
俺は完全に兵長にビビってしまっていた。
無理もない。
普段から恐れ多くて近づけもしない人類最強の男に激昂され、今から罰を受けようとしているのだから。
…帰りたい。
けどそんなことをしたら、たぶん俺は間違いなく殺される。
本能が早く行けと行っている。
俺は意を決してドアを叩いた-