第1章 《リヴァイ》浴衣と花火とりんご飴と※
「ふ、普通に言ってくれればいいじゃないですか…」
「舐めた方が早ぇだろ。」
「早いとか、関係ないですっ。こんな公衆の面前で…恥ずかしいです。」
エマはか細い声で俺を軽く咎めるが、その目は少し潤んでいて本気で困っているようには見えない。
そんな顔を見れば益々苛めたくなってしまうのが男心ってやつだ。
「公の場じゃなきゃしてもいいのか?」
「…えっ………」
エマの背後へ回りわざとエマの耳元に唇を寄せ、露になっているうなじに厭らしく指を這わせながら低く囁いてみせた。
するとまた身体をビクッとさせて可愛らしい声を漏らす。
その反応にたまらなくなり、後ろから浴衣の合わせ部分へするりと右手を挿入すると、下着の間に手を滑り込ませて汗ばんだ膨らみをぬるっと撫でる。
「ん……リヴァイさん、ダメです。」
「もう完全に暗いから見えやしねぇよ。」
「そう、いう意味…じゃなくてっ!」
エマは俺の右手を掴んで抵抗の意志を見せるが、俺は手を止めない。
乳房の柔らかさと肌の滑らかさを堪能した後、指先で頂きをちょんと弾けば、エマは身体を震わせ素直に反応してくれる。
ここが野外でしかも周りは大勢の人がいるのに、それが気にならなくなるぐらいに俺は昂ってしまっていた。
「リヴァイ…さ、ちょ…ほんとに、もう」
エマは呼吸を少し乱しながら、後ろを振り返って懇願するような目で俺を見つめる。
「そういう顔は逆効果だと散々教えたはずだろ?」
「んんっ……!」
俺はいたたまれなくなりエマの唇を奪った。
僅かに開いた隙間へ舌を捩じ込み口内を味わう。
エマの口の中はさっきまで食べていたりんご飴の甘ったるい味がいっぱいに広がっていた。
「んんっ!!」
ドンドン!!
まだキスし始めたばかりだと言うのに、エマが慌てた様子で俺の胸を叩く。
「どうした?」
「っはぁっ……どうした、じゃありませんよ!いくら暗いからって大胆なことしすぎです!
それに、飴が……」
「飴…?」
エマが視線を向けた先を見ると、食べかけのりんご飴が無残に芝生に転げ落ちてしまっていた。