第3章 《エルヴィン》現実逃避 ※
「こんなに嬉しそうに汁を垂らして嫌なわけがないだろう。それとも、こないだ私の顔に吹きかけたことを気にしているのか?」
「う………」
考えていることをまんまと見破られ、エマは口ごもってしまった。
「あの時も言っただろう?あれはこの上なく私を昂奮させると。だから安心して私に跨りなさい。」
「あ、安心して跨るって……」
言うことはめちゃくちゃだが、全てを見透かすような碧い瞳に見つめられるとなぜか拒否できなくなる。
そしてエルヴィンの言う通り、この行為が嫌な訳では無い。むしろ行為自体は好きな方だ。
結局エマは言われるがまま、ゆっくりと下半身をエルヴィンの顔の方へ向けて跨った。
「…すごく淫猥な光景だな……」
「あんまり見ないで……」
「ダメだ。よく観察して、君を確実に気持ち良くしてあげたいからね。」
「あっ…」
エルヴィンはエマの腰を掴んで舐めやすい位置に持ってくると、大陰唇を指で開いて露わになった陰部へと舌を入れ込んだ。
「んんっ………」
反射的に逃げようとする腰をがっちりとエルヴィンに捕えられてしまい、エマは与えられる快感から逃れることが出来なくなる。
エルヴィンの舌は膣内をくまなく嘗め回し、腰に片腕を巻き付けて引き寄せ直すと、空いたもう一方の手で陰核への刺激を開始した。
指で敏感な部分を弾かれながら、まるで別の生き物のように膣内を這う舌遣いにエマはあっという間に快楽の谷底へと堕ちていく。
「あっんんっ……んはぁっ……」
「エマ、手が止まってるぞ。」
「……んぅっ…んっ……あぁ…」
陰茎を必死に咥え込んで愛撫しようと試みるが、エルヴィンの凄まじいテクニックに溺れてしまったエマは、すぐに口から離してだらしなく喘ぎ声を漏らしてしまう。
そのうちに膝がガクガクと震え始め力が入らなくなると、エルヴィンの顔に下半身を押し付けるような形になってしまった。
それでも尚、執拗に繰り出される愛撫にエマは何も考えられなくなり、本当にただ嬌声を上げることしかできなくなっていた。