第12章 《エルヴィン・リヴァイ》 “アイシテル” ※
エルヴィンの指を引きちぎらんばかりの勢いで締め付けながら、エマの躰は痙攣を繰り返して止まない。
中で少し動かすだけで背をしならせまた果てる。クリトリスだって同様だ。
リヴァイがエマの頭を掴んで腰を振り出した。気遣いなんて一切ない、独りよがりの惨たらしい淫行。
エマの喉から苦しそうな音が漏れても動きは止まず、眉を顰め快感に浸っている様子だった。
エルヴィンはエマの顔が見たくなって、指を入れたまま覗き込んだ。
涙と鼻水と涎でぐしゃぐしゃになった顔を懸命にリヴァイへ向けて、可愛らしい口はもはやペニスを気持ちよくさせるためだけの“穴”へと成り果てている。
ズン、と一際大きく腰が突き出され、エマは激しく嗚咽した。だがペニスが抜かれることはなく絶え間なく打ちつけられる。
エマの目からはとめどなく涙が溢れて、零れた涎と混ざり顎を伝い、幾度となくシーツに滴り落ちた。
リヴァイが口淫を強要させてからというもの、エルヴィンの心はどうしようもない昂奮と、そして湧き上がる不快感のようなものに支配されていた。
彼女をリヴァイと二人で壊すのもまた一興か、と思っていた気持ちはどこへやら。
苦悶の中に恍惚を滲ませながら他人棒を咥えるエマを見ていると、無理矢理引き剥がして自分のペニスをぶち込んでやりたい気になってしまう。
だがそれではせっかく躾てくれているリヴァイに悪い。彼の“躾”はエマのためでもあるのだから。
胸の不快感の正体が何なのか分からないけれど、エルヴィンはそれを打ち消すように一心不乱にエマへ快感を送り続けるのだった。
「───!!──ッ!!」
膣の収縮が一層激しくなる。エマがまた果てようとしている。
エルヴィンはエマの背に被さり、肩に牙を埋めた。鮮度の良い血を吸い上げ喉を鳴らす。エマは声にならない悲鳴を上げていた。
ちょうどその時、切羽詰まったリヴァイの声が降る。
「っ、でるっ…!」
エルヴィンは血を抜き取りながら激しく指を往来させ、同時に乳首をつねり指先で小刻みに弾いた。
「っん゛ん、ぐんん゛ん゛ぅ!!」
「くっ…!」
エマの躰が面白いくらいに跳ねると、リヴァイの律動が止んだ。二人はほぼ同時にイッたらしい。