第10章 《リヴァイ》 一線 ※
「や゛っ!だめっだめぇっ!とめ、とめてぇ!ああ゛!!」
達してもリヴァイの指は止まらなかった。
指の腹が壁を擦る度にビチャビチャと音を立てて飛び散る液体。
それはリヴァイの手を汚し、腕を汚し、体までも汚した。
我慢しようとしても膣が勝手に収縮して、おびただしい量の液を噴射するのが止まらない。
下半身がガクガクして、背中が仰け反って、浮いた腰が何度も跳ねて。
もうエマは何が何だか分からなかった。
「すげぇ締めつけだなおい……咥えて離さねぇぞ 」
「はぁっはぁっ、あ…あんんっ」
ヌチュリ…とゆっくり引き抜かれた指。その時でさえ身体は感じてしまう。
そしてエマにも、自分の肉がリヴァイの指にまとわりついて離したがらないのがはっきり分かった。
「見ろ…お前の汁でびしょびしょだ」
リヴァイの言葉に空を彷徨っていた意識が呼び戻される。
重い身体を少し起こすと自分の体液でぐっしょり濡れたシーツと、怪しく濡れたリヴァイの肌が目に飛び込んだ。
「やだ……!」
本当にこれが自分の中から出たのかと思うほどの水分量。
シーツもそうだし、リヴァイの腕も脚もたくさん汚してしまった。
エマは自分の醜態に羞恥心を我慢できなくなって顔を背けるが、リヴァイに顎を掴まれて無理やり視線を合わされてしまった。
「なぁ…気持ちよかったか…?」
「っ……」
妖しく光る眼から逸らすことができない。
「お前の口から聞きたい。言え。」
冷たい声に背筋がゾクリとする。
一瞬たりとも動かない瞳はじっとエマを捕らえたままで、どうしたって無言を貫けなくなる。
「き…もちかった……」
消え入りそうな声でどうにか言うとリヴァイは僅かに目を細め、エマの唇を親指でなぞり下唇を少し開いた。
「舌を出せ」
いつの間にかリヴァイに従順になったエマは震える舌を唇の隙間から差し出す。
するとそれに吸い付くようにリヴァイの唇が挟まった。
ちゅぱ、ちゅ……
リヴァイの唇と舌で舌を愛撫され、脳みそがくらくらする。
舌を引っ張られているから分泌された唾液を飲み込むことは一切できず、口の両端から垂れるのはそのままエマの肌を汚していく。