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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第10章 止められなかった



少し東京の街を見てみたかったな、と思ったけどそのまま真っ直ぐ駅に向かって歩いた。

敦さんも同じ気持ちだろうけど、仕事だからちゃんとけじめをつけないといけない。

大切な人がいなくなるなんて、考えたくもないな。

私は、俯いて思った。

駅で電車を待っていると、敦さんが言った。

「ちゃんは好きな人とかいる?」

私は息を飲んだ。

あの日に言った「信じてる」って言葉に気づいていなかったのかな。

私なりに「好き」って伝えたんだけどな。

少しショックを受けた。

敦さんは恋愛に疎いのかも知れない。

『そーいうの、よく分からないから、まだ....』

だから私は嘘をついた。

それに中途半端な気持ちで、敦さんに好きなんて伝えれない。


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