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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第7章 意思



お仕置きだって言ってたけど、特に酷いことはされずに何回かした。

『……帰るの?』

着替え直している樹戸さんに話しかけた。

「帰らないよ。まだする事があるからね」

『ふうん...』

「興味なさそうだね。出張先がこっちになったんだ。だから暫くここにいるつもりだよ」

彼がそう言うと、私のお腹が鳴った。

「お腹空いたのかい?」

私がコクりと頷けば「外食にしよう。何処かおすすめのお店とかある?」と聞いた。

『…特にない』

「じゃあ、一緒に探そうか」

私も着替えて玄関を出た。

外はもう暗かった。

あたりをみると、二人の人影が見えた。

敦さんと鏡花ちゃんだ。

気付かれたくない。

私は顔を合わさないように目線を下にした。

でも気づかれた。

「あ、ちゃん、大丈夫?国木田さんから聞いたよ」

『え、あ、はい...大丈夫です』

樹戸さんが自分の方にと、私を寄せた。

近い。何か誤解されそうだ。

「そっか、なら良かった」

じゃあ、と敦さんが言って二人は部屋の中に入った。

「敦くんだったかな?良い子だね」

私は樹戸さんに、好きな人の事について色々聞かれていた。

『う、うん』

「ちゃん挙動不審すぎだよ。いつもあんな感じなのかい?」

『分かんないけど、そうかもしれない...』

「可愛いね、ちゃん」

そして樹戸さんは遠慮なく私にキスをした。

『こんな所で...見られたら不味いよ』

「それもそうだね、
...でも怒らないんだ」

『怒ってるよ』

そう言うと私は歩きだした。


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