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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第6章 気持ち



白く、細長い腕には幾つか切り傷があった。


「どうしたんだい、これは。暴力的な父親に付けられたのかい?」


『違う...違います』


首を振っているの瞳に、涙が溜まっていた。


「隠さなくても知っているのだよ」


「これを付けたのも、事件の犯人も自分の父親だって言えばいいだけだろう?」


まあ、デタラメだけど…と思いながら太宰はを追い詰める。


『あんなの、父親じゃない!
──あの人なんかと血なんか繋がってない...』


太宰の視線に合わせては涙を流した。


「知っているんだよ」


『知ってるって何をですか...』


震える声では太宰に問うた。


「昔の事だけれどね───...まぁ、この事はいいや」


『は、はぁ...』


何なんだろうと、は戸惑う。


「君のお父さんは何をしていたか知っているかい?」


『.......塾の先生』


ぽつりとは答えた。


「ふふ、そうだよね。でも──」


太宰は を机に押し倒して言った。


「こんな事していただろう?」


は驚いた。





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