第4章 始まり
駄菓子屋に着くと、江戸川さんが食べそうなお菓子を選んだ。
ちょっといつもと違うのお菓子も見てみようとするといつの間にか、太宰さんが私の隣にいた。
「ちゃんは好きな人とかいないのかい?」
『えっ、いきなりなんですか…』
「ちょっと気になってね」
ニコッと笑う太宰さん。
「それで、誰なのだい?」
『えっ、いや、それは…』
何でだろう。
なんでここまで構われないといけないのかなと思いながら、何故か恥ずかしくて唇を噛んだ。
「賢治くん…谷崎くんや、敦くん辺りかな?」
『…!!』
「ふふ、いいねぇー青春だねぇー!」
太宰さんは両手を頬に当てて、体をくねらせていた。
───見てるこっちが恥ずかしい。
私の頬はきっと赤くなってるだろう頬に手を当てて、レジに向かった。